2021年の始まりに寄せて(中学生:塾だより1-2月号)

生徒のみなさん、そして保護者のみなさま、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。さて、この原稿を書いているさなか、政府の「Go To トラベル」全国一斉の利用一時停止が発表されました。また身近なところでは、初詣の分散参拝や幸先詣(初詣を年末に前倒しして行うこと)など、いつもと違う年末年始になった方も多かったことでしょう。今後も、これまでとは異なる状況が多々起こってくると思いますが、まずは中3生の高校入試が混乱なく、生徒たちが安心してがんばれるような形で実施されることを願うばかりです。

今年2021年の干支(えと)は「丑(うし)」です。干支は本来「十干(じっかん)」と「十二支」を合わせたもので60種類あります。「干支」の「支(と)」が十二支にあたります。今年の本来の干支は「辛丑(かのとうし)」になりますが、現在の日本で干支と言えば、ふつう十二支のことを指しますので、今年の干支は「丑」とすることにします。

「丑」は中国で生まれた漢字で、芽が種子の中で伸びることができない状態を表しているそうです。後にこれを覚えやすくするため、動物の「牛」の意味が与えられました。「牛」は、古くから酪農や農業で人々を助けてくれる重要な生き物でした。大変な農業を地道に最後まで手伝ってくれる様子から、丑年は「我慢(耐える)」や「発展の前触れ(芽が出る)」を表す年になると言われています。

過去の丑年を振り返ると、今から48年前の1973年にはオイルショック(石油危機)がありました。これは「我慢(耐える)」の年になりましたが、36年前の1985年には、ファミコンソフト「スーパーマリオブラザーズ」が発売され世界的にヒットしました。発売元の任天堂は、元々は花札やトランプを製造・販売する企業でしたが、ゲーム機やゲームソフトを開発する会社として発展、現在では多国籍企業として世界中で知られる巨大企業となっています。24年前の1997年は、消費税の5%への引き上げ(日本の消費税導入は1989年で、当初は3%でした)や、世界初となる量産型ハイブリッドカー「トヨタ・プリウスの発売」がありました。「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで、化石燃料依存から脱しようとする21世紀のクルマ像の先駆けとなりました。正直、初代プリウスはそんなにヒットしなかった気がしますが、以後ハイブリッドカーは日本発の環境にやさしい自動車として、世界中に広がることになります。12年前の2009年には、裁判員制度の開始や民主党への政権交代がありました。民主党政権は3年足らずで終わってしまいましたが、発足当時は大きな期待を集めました。

今年、2021年はどんな年になるでしょうか。新年の始まりは、コロナ禍でいきなり「我慢(耐える)」から始まりました。一方で外国では、ワクチンの供給が始まり、日本でもそう遠くないうちに接種が始まるはずです。まだ予断を許さない状況は続きますが、少しずつ、コロナを克服する芽が出る予感が高まっていると思います。私たち1人ひとりが、この大変な状況の中で、やるべきことに地道に取り組むことで「発展の前触れ(芽が出る)」へつながるのではないでしょうか。

感染拡大防止や体調管理に十分注意しつつ、学校生活や、英検・定期テストに向けての取り組みをしっかり行っていきましょう。中3生のみなさんは、高校入試の直前期に入っていますが、決してあせらず、やるべきこととその順序を確認し、ひとつずつ確実に取り組んで下さい。また、最新情報を常に確認し、事前の入念な準備を心がけて行動して下さい。準備をしっかりすることは、安心感につながります。また、コロナの影響で急な予定変更があった場合も対応しやすくなります。

正直、今年の前半は「我慢(耐える)」が中心になってしまうと思います。しかし、日々の努力を怠らずに続ければ、状況は好転すると信じています。冬が終わり、春が訪れ、植物が芽吹く、それよりはもう少し時間がかかりそうですが、コロナのワクチンが徐々に出回り、いずれは安心して過ごせる時が来るはずです。その時、みなさんの取り組んできたことが新たな「発展の前触れ(芽が出る)」に結びつきます。そして今年の後半には、今よりもっと前向きな充実した日々になります。それを願い、信じて、みなさんと一緒にがんばっていきたいと思います。改めまして、本年もよろしくお願いいたします。

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