本の話をしよう(小学生:塾だより5-6月号)

みなさんはふだん、お友だちとどんな話をしていますか。その日あったできごと、おうちの人の話、ほかのお友だちの話、好きなテレビ番組やゲームの話……さまざまなことが思いうかぶにちがいありません。では、ちょっと考えてみてください。お友だちと、読んだ本の話をすることはありますか。今、心の中で「ノー」と答えたあなた。それは、大変(たいへん)もったいないことです。

「本を読みなさい」というアドバイスは、みなさんも一度や二度、受けたことがあるはずです。「大人はなぜ、そんなにも本を読ませたがるのだろう」と、疑問(ぎもん)をいだいた人もいるかもしれません。でも、本を読むと、いいことがたくさんあるのは事実です。知識(ちしき)がふえます。想像力(そうぞうりょく)が育ちます。読解力(どっかいりょく)だってきたえられるし、作文を書くのも上手になります。そして、何より楽しい! 本が好きな人に言わせれば、「こんなにも良(よ)いことずくめなのに、なぜ本を読まないのだろう」と、逆(ぎゃく)に不思議(ふしぎ)がることでしょう。わたしも本が大好きなので、本を読まない人の気持ちが理解(りかい)できません。

本好きと本ぎらい。そのちがいは、一体どこにあるのでしょう。いろいろな人と話をするうちに、わずかながら、わかってきたことがあります。本ぎらいに共通(きょうつう)すること。それは、読書のあとにある「もう一つの楽しみ」を知らないということです。

うれしいことや楽しいことがあると、ついだれかに伝えたくなりますよね。もちろん、悲しいこと、くやしいことであってもそうでしょう。わたしたちには元来、自分の感じたことをほかの人と共有(きょうゆう)したいという願望(がんぼう)があるようです。本についても同じことが言えます。自分の読んだ本がどんなものであったか、また、それを読んでなにを感じたか、そんなことを語りあうのも、読書の楽しみの一つです。自分の読んだ本のあらすじを、楽しそうに話してくれる生徒(せいと)がいます。その子の話を聞いていると、わたしもその本を読んでみたくなってしまいます。もし、自分の話を聞いたお友だちが、同じ本を読んでみよう、と思ってくれたら、すてきなことだと思いませんか。

もうすぐ読書レースが始まりますね。今年はぜひ、本を読んだあと、その感想をだれかに話してみてください。感想文を書くわけではないのですから、かっこよくまとめる必要(ひつよう)はありません。思ったとおりに言えばいいのです。おもしろいと思った本があれば、ぜひお友だちにもすすめてあげましょう。また、お友だちが読んでいておもしろそうだと思った本があれば、あなたも読んでみましょう。いつもとはひと味ちがった会話が生まれるかもしれません。

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