「宿題」について(小学生:塾だより5-6月号)

「宿題」と聞くと、「げっ…!」と思う小学生も多いかもしれません。「いやだなぁ」とか「めんどうくさいなぁ」とか後ろ向きに考える人が多いかもしれませんが、もっと前向きに考えてみたらどうでしょう。自分が成長(せいちょう)するための一つの手段(しゅだん)(方法(ほうほう)、手立て)です。

まず、この「宿題」という言葉がいつごろから使われ始めたかを調べてみました。江戸時代の文人(ぶんじん)(学問や芸術(げいじゅつ)にたずさわる人)で大田(おおた)南畝(なんぽ)という人がいました。この人は詩会(しかい)(詩の会。特に漢詩(かんし)を作り鑑賞(かんしょう)する会)が好きで、みなで集まって詩を詠(よ)み合って楽しんでいました。このときの前もって出しておく「お題」のことを「宿題」といったそうです。今使われている「宿題」は明治(めいじ)時代に入ってから使われるようになったそうです。

次に「宿題」と「復習(ふくしゅう)」はほぼ同じ意味だと考えて下さい。「宿題」は、今日授業(じゅぎょう)で習ったことが本当に分かっているか、習ったやり方で問題が解(と)けるかを試(ため)して、それを頭の中に記おくとして定着させる(長い期間に残(のこ)す)作業です。また、「復習」は一度習ったことを自分でくり返して勉強することです。ですから、「宿題」をするということは自然(しぜん)と「復習」していることになります。

「宿題」では、新しく学んだことを忘(わす)れないようにするという大切な目的(もくてき)があります。人間の脳(のう)は覚(おぼ)えたことを自然と忘れるようにできています。そうでないと覚えたことがどんどん増(ふ)えていってしまい、しまいには脳がパンクしてしまいそうですものね。うまくできています。その忘れる時間をなるべくおくらせるようにするのが「宿題」または「復習」です。授業で新しく習ったことはその日は覚えています。しかし、日がたつにつれてしだいに忘れていってしまいます。

それでは、「宿題」の正しいやり方の話をしましょう。まず、宿題は習った日ではなく、少し時間をおいてからやりましょう。習った日はまだやり方を覚えていますので、次の日にやるのがいいでしょう。おそくとも3日後くらいまでには仕上げましょう。1週間もたつと「どうやるんだっけ」ということになり、また最初(さいしょ)から見直さなければなりません。週の後半は、できなかった問題を何回もくり返し解いて、すらすら解けるまで練習しましょう。また、覚えなければならないもの(漢字、英(えい)単語(たんご)、理科や社会の用語など)をくり返し覚えます。こちらはひたすら反復(はんぷく)作業です。

宿題がきらいになるのは、いくら考えても解けなくてつらい時間が過(す)ぎていくときですね。宿題の問題が解けないときには、まず答えの解説(かいせつ)文を読みましょう。そこにヒントがかくされているかもしれません。また、近くにいる保護者(ほごしゃ)の方に聞いてみましょう。それでも解決(かいけつ)できないときは、塾(じゅく)の先生に聞いてみましょう。よく質問(しつもん)を受けることがありますが、分からないから答えまですべて教えてほしいという人がいます。テストで問題を解くときは一人ですので、ヒントだけもらってできるだけ自分の力で解いてみましょう。しかし、どうしても自分の力だけでは解けないときは、えんりょなく塾の先生をたよって下さい。ヒントをもらって解決方法が見つかれば、問題も解けますし、つらさはなくなります。何か覚えるときはたいくつになるときがあります。そんな時は、声に出して読んだり、手を使ってノートにたくさん書いたりしてみて下さい。覚えるときは、部屋の中をぐるぐる回りながら覚える人もいます。目だけでなく、耳や体を使って覚えると忘れないかもしれません。また、その時に何か特別(とくべつ)な気持ち(感情(かんじょう))があったときには記おくに残りやすいそうです。勉強しながら、自分をほめたり、けなしたり、くやしがったりすると忘れないかもしれません。いろいろと工夫(くふう)してみて下さい。

最後(さいご)に、宿題はいつも1日のどの時間帯(たい)にやりますか。テレビを見る前に宿題を仕上げて、それからテレビやゲームをしてねるという人はその順番(じゅんばん)を逆(ぎゃく)にして下さい。最初にテレビやゲームをして、そのあと勉強してから、すぐにねた方がいいです。どうしてかというと、ねる直前の記おくが一番頭に強く残るそうです。ですから、ねる前は「勉強」しましょう。ぜひおすすめします。

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