中学生:努力

人はそれを努力と呼ぶ(塾だより9-10月号)

 

最近、個人的に某牛丼チェーンのことでちょっと気になることがあります。

それはお客が「ごちそうさま」と言っているのに、店の人が返事をしないことです!
出入り口付近のセンサーに反応した「ピンポーン」がなると「ありがとうございましたー」って、やっと言います。客の方をあまり見てないみたいで、少しタイミングを間違え、入ってきた客に「ありがとうございましたー」と言ってしまう奇妙な場面も見ました。これって何か違うと思うのです。

 

王貞治(おう さだはる)と言ってもピンと来ない人もいると思いますが、プロ野球で868本というホームランの世界記録を持っているとてもすごい人です。先日、超難関中学に合格した女優の芦田愛菜さんが受験勉強のとき、そんな王さんの言葉を大切にしていたというのをテレビで見て驚きました。それは次のような言葉です。

 

努力しても報われないことがあるだろうか。
たとえ結果に結びつかなくても、
努力したということが必ずや生きてくるのではないだろうか。
それでも報われないとしたら、それはまだ、努力とはいえないのではないだろうか。

 

「ありがとう」を言うとき、大切なのは自分の思いを相手に届けようとする意思だと思います。感謝の気持ちが相手に伝わることを目指すわけです。某牛丼チェーンの店員さんはマニュアルに従っているだけかもしれませんが、やはり「ごちそうさま」と言ってくれた客に感謝を届けようという意思が弱い気がします。私の違和感の正体はそこにあります。

 

オリンピックを目指したけど出場できないアスリートたちや、甲子園に出場できなかった全国の高校球児たちの努力は無駄でしょうか。総体やコンクールで優勝できなかった人たち以外の努力はみな無駄だったでしょうか。この夏がんばったのに模試で成績が伸びなかった中学生の努力には価値がないのでしょうか。

いいえ、それらの夢を追いかけるまっすぐな意思こそが、真の努力を生み出します。夢を必死に追いかけられる人は、純粋に「届く」と信じているからこそ努力できるのです。純粋な思いにはパワーがあります。その人の人生を変えることができるほどのパワーです。そんな努力を一度でもした人は、努力をする以前の自分とは全く別の人間になるでしょう。王さんが言うように、心から夢を追いかけた人の努力はそうやって必ず生かされます。

 

だから、今がどうであろうと安心して努力し続けてください。「できるようになる」「合格する」という意思を貫いてください。夢の実現のために最後までできるかぎりのことをやった、他でもない自分がそう認めることができるのなら、人はそれを努力と呼んでいいのだと思います。そして、その努力の先に、あなたが思いを届けるべき夢が待っています。

カテゴリーNEWS