中学生:難しい教科

難しい教科~国語(塾だより9-10月号)

 

夏休みも終わり、しばらくは定期テスト期間ですね。(もう終わってしまった学校もあるかと思いますが。)定期テストが終わったら、中3の皆さんはもう入試に向けてまっしぐらに進む時期です。中1・中2の皆さんは、これから涼しくなるにつれて、勉強しやすい環境が整ってくるのではないでしょうか。
受験生の皆さんは、夏休みから電話帳や苦手教材に取り組んでいると思いますが、今回はおもに国語の問題のポイントについてお伝えしたいと思います。中1・中2の皆さんは、模試や読解の授業、宿題の長文をやる際に参考にしてください。

 

まず、知識分野についてです。
・漢字
・ことわざ・慣用句・四字熟語・故事成語
・文法(動詞の活用の種類・活用形、品詞の識別)
・敬語

 

漢字については、最近千葉県の入試問題で、行書で書かれていて、筆順などを問う問題が出題され始めました。塾で日々使っている漢字練習帳を繰り返しやりましょう。
文法は、学校の文法の教材や、中1と中2の夏にやった塾のワークなどを見直し、中3で扱う文法の教材をやりこみましょう。
これらはとにかく覚えたもの勝ちです。本番でいくら考えても知らないものは分かりません。たった一つの問題で勝敗が決まるのが入試です。覚えていなくて、「あーここが出来ていれば!」と悔しがる人もいれば、「覚えていてよかった!」と喜ぶ人もいます。このように明暗を分けるのが国語の知識問題なのです。

 

そして、最も配点が高いのが読解部分です。
まず古文や漢文からいきます。重要なのは、登場人物(行動の主や、会話の始まり・終わりに注意)を整理しながらあらすじを把握し、主題(教訓がある話ならどんな教訓を伝えたいのか、筆者はそれについてどう考えているのか)を理解することです。古文では主語や助詞の省略が多く、同じ人でも違う呼び方で登場することがあります。また、文も長いため、誰がやったことなのか分からなくなりがちです。動詞が出てきたら、その都度誰の言動か確認しましょう。会話部分を指摘させる問題もあるので、「~言ふには」「~いはく」などの下、「~と」「~とて」などの上に注意しましょう。敬語が手がかりになる場合もあるので、基本的な敬語は覚えておくとよいです。現代語訳や主題の説明などの記述部分は、主語や助詞、指示語の内容を適切に補って書く必要があります。基本的な古語は覚えておかなくてはなりません。いろいろな問題を解き、解答と見比べて、不足部分や間違っている部分を丁寧に見直す作業を行いましょう。仮名遣いや返り点、書き下し文は落としてはいけない問題です。確実に覚えましょう。

 

次に、論説や小説です。
内容理解や心情を問う問題は必ず出ます。選択肢から選ぶ問題、説明しなければならない問題と、形式は異なるかもしれませんが、やり方は同じです。本文に書いてあることだけをもとに解答を導き出すのです。記述問題なら絶対に入れなければならないキーワードを外さないように印をつけておきましょう。選択式の問題は、なんとなくの感覚でやってしまう人が少なくありません。ですが、それではいけません。答えと違うものを消去していく際に、必ず本文に戻り、「ここが違うから消すのだ」という明確な根拠を持って問題に取り組みましょう。
また、空欄補充の問題は、前後の内容理解が不可欠です。接続語を入れる場合は、近くを読めばできることが多いですが、主題に関わる言葉を入れる場合は、直前・直後を読むだけでは足りません。離れた所に答えがある場合があります。最初に設問に目を通し、意識しながら読むようにしましょう。

小説ならば心情、登場人物同士の関係、人物像を中心に、論説文ならば、指示語や接続語、段落の関係などに注意を払いながら、筆者の伝えたいことをとらえることが必要です。記述部分は自分で答えを作り、解説や解答を見て、ポイントを理解します。字数や文末にも注意してください。そして、再度問題に戻り、自分の力だけで答えを作り直してみます。できなかった問題は、しばらく間があいてからまたやってみるとよいです。記述部分は塾の先生に添削してもらうのもよいでしょう。

 

また、私立の問題では文学史も出題されますので、代表的なものは覚えておく必要があります。文学史の知識は、古文の問題を解く際の助けになる場合もあります。出典を見れば、その作品のジャンルや時代が分かるからです。例えば、『徒然草』なら随筆なので、本文の中に筆者が登場することも多く、筆者の考えが書かれています。『宇治拾遺物語』や『今昔物語集』は説話集なので、意外な話や感心する話など、後々まで語り伝えられるようなお話が書かれているんだろうと見当がつきます。

 

中3の皆さんは、入試の日の一発目にあるのが国語です。国語で失敗すると、切り替えがうまくない人の場合、続く4教科にも影響を与えます。聞き取り問題では一瞬たりとも気を抜かず、その後は時間配分を守り、記述部分に余裕を持って時間を割けるようにしましょう。

 

中1・中2の皆さんは、入試までにはまだ時間があるので、本を読む時間もあるはずです。幼い頃から読書を積み重ねてきた経験は、国語においてはやはり強みです。中3の秋になってから、「あー本を読んでおけばよかった」と後悔しても遅いのです。小説は論説文に比べれば身近だと思います。また、古文や漢文については、原文を読むのはハードルが高いかもしれませんが、現代語訳が書かれているものもあるので、ぜひ手に取ってみてください。随筆や日記なら作者が置かれている立場や時代背景を、説話集なら主題や教訓を意識して読んでみるとよいでしょう。たとえ嫌いでも受験では避けて通れない分野です。国語は短期間で力をつけるのが最も難しい教科です。時間がたっぷりあるうちに慣れておくことをお勧めします。

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