夏を取り戻せ(中学生:塾だより7-8月号)

約半世紀ぶりとなる2度目の東京オリンピックが7月下旬から開幕します。未だに中止すべきとの声もあり、今ひとつ盛り上がりに欠けるところではありますが、地元(千葉県内でも一部の種目が行われます。ご存じですよね?)でのオリンピック開催は文字通り一生に一度の出来事かもしれません。開催されるからには、感染症対策に十分注意した上で最大限楽しむべきだと思います。そして、そこから何かを学び取るべきだと思います。

さて、小中学校ではまもなく夏休みです。昨年度は、新型コロナウイルスの影響による休校分を取り戻すため、夏休みが大幅に減らされてしまいました。わずか2週間ほどしかなかったことを覚えている生徒も多いと思います。また、7月に多く行われるはずだった部活動の大会は軒並み中止に追い込まれました。そのため現在の高校1年生の代は、最後の大会という目標を奪われ、部活をしっかりと引退することができませんでした。また、短い夏休みの中で高校受験への準備をしなければならず、非常に苦しかったと思います。そんな中でも先輩たちは我慢してがんばり、今春の結果へとつなげてくれました。これは本当にすごいことだと思います。そして中2生、中1生、小6生だったみなさんも、多くのことに耐えてここまでがんばってきました。これも先輩たちのがんばりに負けず劣らず、本当に素晴らしかったと思います。そんなみなさんのがんばりに、若いエネルギーに、私たちも大いに元気をもらいました。

今年度は、部活動の大会やコンクールなどが本来のスケジュールに戻るところが多いようです。中身は感染症対策による変化が大きいのだとは思いますが、昨年度の状況を思えば、かなりよいのではないでしょうか。これに合わせて、各中学校の部活動も活動が激しくなってきたように思います。大会やコンクールなどを控えたみなさん、もうすぐです。体調面、特にけがや熱中症には十分注意して最後までやりきってください。その先には必ず大きな何かを得られることでしょう。心から応援しています。

そして夏休みです。今年度は、やるべきこと、やりたいこと、そのすべてを満たす十分な日数があります。まずはやるべきことです。多くの中学校では、夏休みの終了直後に前期期末テストがあると思います。これは前期の成績に関わる重要なテストですから、全力で取り組まなければなりません。特に中3生は、前期の成績が私立高校の受験校選びに多大な影響を及ぼします。高校によっては前期の成績のみで判断するところも出てきています。そういったこともしっかり確認した上で取り組みましょう。

また、やりたいことについても計画をしっかり立てて取り組みましょう。普段は時間がなくてなかなかできないまとまった復習だったり、部屋の片付けだったり、様々あると思います。人によっては趣味に関することかも知れません。また、今夏に限ってはオリンピック・パラリンピック関係のこともあり得るでしょう。今夏は時間が十分にあるはずですから、やるべきこととやりたいこと、そのどちらも全部できるようにがんばってほしいと思います。部活動も受験勉強も満足にできなかった昨夏の分まで、全力で夏を取り戻しましょう。

重要なのは計画を立てることです。そして、立てた計画に無理が生じたときは、その都度修正していくことも重要です。特に勉強面については、困ったことがあれば塾の先生にもよく相談し、様々な情報を得てほしいと思います。その情報に自分の考えを加え、自分の意思で行動していってもらいたいと思います。こうした取り組みが、これからの時代を生き抜く力をつけることにつながるはずです。