小学生の学習術(塾だより5-6月号)

1. 生徒のみなさんへ~ノートの字をチェックする!

十人十色(じゅうにんといろ)、その子によって書く字はいろいろです。みなさんは、どんな字が良(よ)いと思いますか。もちろん字の上手(うま)い下手(へた)もありますが、より大切なことは、字をノートに刻(きざ)むように一画一画をていねいに書くということなのです。ていねいに書こうという意識(いしき)によって集中力や緊張(きんちょう)が高まります。その緊張の高まりは、そのときに習っていることへの暗記を容易(ようい)にします。また、ゆっくり書くことで、自分の思考のテンポと文字を書くスピードにバランスがとれ、書きながら考えるということができるようになるのです。
そのくりかえしで、字をていねいに書くことで理解(りかい)も暗記もしやすくなり、勉強への集中力も増(ま)してきて、成績(せいせき)が良くなるのです。

ところで、漢字練習をする前に、えん筆をけずっていますか。先のとがったえん筆は、先の丸いえん筆とちがって、折(お)れないようにと鉛筆の先に注意が向き、一画一画をゆっくり書くようになります。最初(さいしょ)はぎこちなくても、少しずつ慣(な)れていきます。また、まちがって消す時もきれいに消します。そして、字の大きさはマスをはみ出さない程度(ていど)の大きさが良いです。小さい字の人は心がけて大きく書くようにしてください。今のノートの字を覚(おぼ)えておいてください。その字が良くなってきたなと思える時が、きっと近いうちにやってきますよ。

算数の計算ピラミッドでは、と中の計算を大事にして数字や文字までもていねいに書きます。計算を急ぎたいからと、雑(ざつ)な字で書きたくなるかもしれませんが、ていねいに書くようにします。するとケアレスミス(不注意(ふちゅうい)なまちがい)が減(へ)り、計算力がじょじょに高まっていくのです。

※練習を重ねるうちに、スピードもついてくるので、正確(せいかく)に速く書けるようになります。

2. 保護者の皆さまへ

集中力が続かない子には~ご家庭で次のことをためしてみてください。


(1)キッチンタイマーを使って、時間をはかってやってみる

①計算ピラミッドなら1ページ5分以内と、時間を区切ってやってみます。かかった時間をページの右上にメモします。回を重ねるうちに、計算スピードがだんだん速くなっていくのが実感できるはずです。

※途中の計算をしっかりやって、なおかつ時間内でやることが肝心です。途中の計算も、計ピラに書きこみながらやっていくと、確実に力がつきます。

②宿題は、授業内容を5分で見直しして(インプット)、すぐに問題をやってみる(アウトプット)、のようにやってみてください。覚えていない所は、もういちど授業内容を見直してから問題をやることにします。

※宿題は、授業内容が頭に入っているうちにやるともっとも効果的です。宿題をやるタイミングは、授業の次の日あたりを目安にしてください。

(計ピラと漢字練習帳は、別々の日を選んでいただいて大丈夫です。)

(2)集中できる環境を作る


テレビ、漫画、ゲーム、携帯(スマホ)などが目に付く場所に置いてあると、勉強に集中できないことが多いようです。また、「机の上が物置き状態になってしまって、必要なものがなくなってしまった」という話もよく耳にします。

勉強だけに集中出来る環境を確保してください。そのため、身のまわりの余計なものはしまっておくことをルールにします。ただし、勉強する場所は、勉強机でなくても、たとえば食卓でやってもいただいても大丈夫です。

また、塾の教材は整理整頓し、プリント類はクリアファイルにしまうことにして、サッと取り出せるようにしておくように習慣づけてください。

成績が良くなる生徒は、このことを意識して行っています。なお、使い終わったプリント類は、クリアファイルが分厚くなってきたらはずしていただきますが、学年の終わりまでは保管していただくようお願いいたします。