「宿題と1週間」を考える(小学生:塾だより5-6月号)

~計画を立てる・習慣(しゅうかん)を作る~

小学生のみなさん、「1週間」をどのように過(す)ごしていますか。そして1週間の中で、宿題をちゃんとやれていますか。塾(じゅく)はもちろん新しい習いごとを始めた人もいるのではないでしょうか。いそがしい1週間の中で、宿題を前の日や当日にあわててやることが当たり前になっていませんか。そうならないように、あるいは、すでにそうなっている人は、新しい学年が始まったことをきっかけに、自分の「1週間」についてじっくり考えてみましょう。以下(いか)のある小学生Aくんの1週間の過ごし方を見て、あなたはどう思いますか。

ある生徒Aくんの1週間の計画(Aくんは火曜日に塾があります)


火曜日…塾
新しい宿題が出る

水曜日
「塾は来週の火曜日だからまだいいか」と宿題やれず

木曜日…水泳
宿題をやろうとしたが、水泳でつかれてしまい、やれず

金曜日…書道
書道が16:30に終わったので塾の宿題をやる。(少し)

土曜日
「まだ土曜日だし明日やればいいか」と遊んでしまう

日曜日…サッカー
サッカーでつかれて宿題できず

月曜日
前日なのでいそいで宿題をやる

火曜日…塾
宿題を出す


Aくんはけっきょく宿題を前日に急いでやることになりました。上の表を見て「自分にも当てはまる」と思った人は多いと思います。どうやったらAくんは1週間を上手に過ごすことができたか、いっしょに考えていきましょう。

宿題のやり方①・・・無理(むり)のない計画を立てる

宿題は「今日はひまだからやる」とか「今日はいそがしいからできない」とか、そのときの思いつきでやるとうまくいきません。塾で宿題がでたら「いつ」「どれくらい」やればいいのか計画を立てます。毎日少しずつでもいいです。

《Aくんの場合》

Aくんは木曜日に水泳、日曜日にサッカーという少しハードな習いごとがあるようです。Aくんは、その木曜日と日曜日を「宿題をやれたらやろう」とあてにしてしまったのが失敗(しっぱい)でした。

自分の1週間を見つめなおし「宿題をやれる日」をまず見つけて、その曜日・時間には必(かなら)ずやるようにする、そうすることで、「宿題(勉強)をやる日」が、食事、歯みがき、おふろのように、だれも言わなくても、勝手にそうなるように決まってくると良(よ)いです。

宿題のやり方②・・・「見直し・確認(かくにん)」も計画に入れる

宿題が終わって満足(まんぞく)していませんか? 宿題を早く終わらせることは、すばらしいことです。しかしそれでは、次、塾に来るときには、きっと宿題でやったことなんて忘(わす)れているのではないでしょうか。宿題をやる→見直しをする→わかる、ここまでやるのが宿題です。

《Aくんの場合》

前日に宿題をやったAくんは見直しの時間をつくることができませんでした。きっと火曜日の小テストは大変(たいへん)な結果(けっか)だったでしょう。Aくんのカギは「土曜日の使い方」だったのかもしれません。土曜日に宿題を終わらせ、日曜日はサッカーを思いっきりやって、その間に少し忘れてしまったことを、前日の火曜日に復習(ふくしゅう)する。こうすればもっと良い1週間になったかもしれませんね。


以上のように、宿題は、きちんと計画を立ててやることが大切です。もちろん宿題だけではなく、1週間にやることを、きちんと計画を立て、時には失敗しながら、無理のない過ごし方を考えていく。これができるようになって、中学生になれると良いですね。みなさんも、予定を立てて、きちんと宿題ができるようになりましょう。