後期期末試験はすぐそこに(中1中2:塾だより1-2月号)
拝啓、受験生だけが頑張れば良いと思っているみなさまへ
1月に入り、一段と寒さが増してきました。塾で周りを見渡せば、中3生が受験に向けて必死に勉強をしていることでしょう。そんな中、これを読んでいる中1、中2のみなさん。そう、「受験生って大変だなー」などとのんびりしているあなたのことです。
あと1か月もすれば後期期末試験がやってきます。
世間では「鬼滅の刃」が話題ですが、みなさんはそんなことより「期末の試験」です。後期期末試験は1年の集大成と言っても言い過ぎではないでしょう。できることなら1年間でいちばん良い成績をとって、次の学年に上がりたいものですね。
順位を上げるために何かを変えよう
「同じ人間が同じように勉強したら、同じ順位になるか、下がるかしかない。上がったらそれはただのまぐれ」
定期試験が近くなると私が必ず生徒たちに向かって言う言葉です。当たり前のことですが、前回の定期試験を受けた人も、次の定期試験を受ける人も、まったく同じ「自分」。何かを変えない限りはほとんど同じところをただよい続けます。むしろ、他の頑張った人たちに抜かされ、順位が下がることすらあります。「自分は何も変えていないのにどうして順位が下がるの?」と思いますが、厳しく言えば「何も変えないから順位が下がる」のです。
とにかく始めて悪いループから抜け出す
しかし、知らず知らずのうちに、同じような生活を繰り返してしまうのが人間です。特に「勉強をしないでゲームをする」などの、ラクで楽しいことは、あっという間に「悪習慣」としてやめられなくなります。たとえば定期試験の勉強を始める時期もそうです。
「あと2週間か・・・まあ、まだ勉強しなくて大丈夫っしょ!!」
・・・はい、こう思ったが最後。残念ながらすでにあなたは同じループの入り口に立っています。きっとこのまま、学校のワークに追われ、勉強もろくに進まずテストを受け、順位は上がらず、いつものお説教タイム・・・という悪いループにはまっていくことは目に見えています。まずはこの悪しき流れを断ち切ることから始めなければなりません。そのために、今までは勉強したこともないような、例えば試験の3週間前などの早い時期から、思いつきでも良いのでとにかく勉強を始めてみましょう。四の五の言わずにとにかく始めてください。家でできなければ塾に自習に行くのもいいでしょう。家の人や塾の先生たちが「もう勉強を始めているのか」とびっくりするかもしれません。こうして、周りも自分も「リズムが変わっている」ことに気づく、これがループから脱出するための第1歩です。
まずは何より勉強の量と時間を増やす
塾の先生である以上、「効率の良い勉強法はありますか」という相談を何度も受けます。効率の良い勉強法は確かにあります。しかし、それを本当に考えなければならない人は決して多くありません。なぜなら「効率の良い勉強法」を相談する生徒のほとんどは、まず絶対的な勉強量と時間が足りておらず、「効率の良い勉強法」という名のもと、泥臭い部分や面倒くさい部分をショートカットしようとしているだけです。まずは絶対的な勉強量を確保しましょう。遅くとも、学校のワークが試験の1週間前に仕上がっていなければ、勉強量は少ないと思ってください。十分に勉強した、それでも順位が上がらない、そういう人が初めて「効率」や「質」について考えるべきです。
定期試験で「勝ちパターン」を見つける
定期試験に向けて勉強をする、定期試験で順位を上げる、最終的には通知表の数字が上がる、これらはすべて大切なことです。しかし定期試験の本当の目的は「定期試験を通じて賢くなる」ということにあります。知識を身に着けることはもちろんですが、定期試験の勉強を通じて、自分に最も合った勉強法を見つけることが大切です。ここで見つけた勉強法は、いわゆる「勝ちパターン」として、塾の模試へ向けた勉強や、最終的には受験勉強にも応用することができます。多くの生徒は定期試験の順位→模試の偏差値の順番で成績が上がっていきます。定期試験で「勝ちパターン」を見つけることが、その後の成績につながることは間違いありません。
キーワードは「とにかく始める」「絶対的な量を増やす」「勝ちパターンを見つける」です。今年1年の集大成として、また、来年につながるステップアップとして、今までにないくらい勉強を頑張ってみませんか。その先に、今まで見えなかった新しい景色が見えるかもしれませんよ。