小学生からの勉強はとても大事!(小学生:塾だより5-6月号)

<成績(せいせき)の上がる勉強法を身につけよう>

 【小学生】宿題のやり方

新学期が始まりました。順調(じゅんちょう)に勉強は進んでいますか? 塾(じゅく)も2カ月が過(す)ぎ、慣(な)れてききたことと思います。しかし学習の内容も難(むずか)しくなるので、不安になっていませんか。

今回は、塾の活用法(ほう)として「宿題のやり方」についてお話します。

これまでの1カ月、1日、1時間という時間が今までより早く過ぎていくのならば、これまでよりも時間を大切に有効活用していくことが重要になってきます。

①宿題の目的(なぜ出されるの?)

宿題は、塾に限(かぎ)らず学校でも出されます。習ったことを復習(ふくしゅう)し、思い出して理解(りかい)を深め、自分で問題が解(と)けるようにするために出されるのが宿題です。でも、えてして「こなすだけ」になりやすいものでもあります。授業(じゅぎょう)で習ったことを思い出し、理解を深め、宿題をすることで授業を追体験(ついたいけん)して(思い出しながら)勉強したことの理解を深めるのです。

②宿題はすぐやる!

宿題はいつまでにやる? 授業で教室に入ると、あわてて宿題をしている生徒を見ることがあります。先生から宿題が出されて「うれしい」と思う生徒はいません。「いやだな」と感じる生徒が多いでしょう。その結果(けっか)、宿題にとりかかるまでの時間がかかって、時間ギリギリまで残(のこ)してしまいます。そうなると、宿題に追われている気持ちになり、「めんどうくさいな…」と感じるようになってしまいます。

そもそも宿題は授業内容(ないよう)を定着させるものです。授業の内容を自分でやってみることで「わかる」⇒「できる」にするのです。知っての通り、人は時間がたつとどんどん忘(わす)れます。1時間後に56%忘れ、24時間後に74%忘れ、1週間後に77%忘れる。)授業から1週間たってから宿題に取り組もうとしても、授業内容をほとんど忘れてしまって、できなくなってしまいます。

③宿題を早く終わらせる仕組みをつくる!

帰宅したら、宿題をやる。学校や塾が終わり、「今日はつかれたな~」と帰宅。一息ついて気づいたらもうねる時間になってしまう。人間は「オン」と「オフ」の切りかえが難しい生きものです。「オン」の状態(じょうたい)で帰宅したら、そのまま宿題に取りかかってしまうのが効果的(こうかてき)です。でもやって10分か15分。「10分じゃ宿題は終わらないよう」と言うでしょ。でも、それでいいのです。要(よう)するに「すぐに、少しでも」です。すぐに始めてみると、「イヤだ」という気持ちも軽減(けいげん)されるし、「あとこのくらい時間がかかりそうだ」という予想も立てられます。時間が足(た)りなくなって宿題が終わらないということはなくなります。

もちろん、宿題を早く終らせることができたら、今後は授業直前に見直します。これで小テスト対策(たいさく)もバッチリです。

④苦手教科の「苦手意識(いしき)」を克服(こくふく)する。

みんな、苦手な教科というものはあります。ただ、苦手のままにしておくのはダメです。

「苦手だから」という理由で勉強しないと、この1~2年で本当に出来ない教科になってしまいます。点数が低(ひく)かったからといって苦手と決めつけないことです。点数は先生との相性(あいしょう)やその時のやる気などでも大きく変わるのです。宿題をしっかりやって、苦手意識をなくしましょう。

⑤国語と算数の宿題は忘れないように!(この先の勉強として)

中学校で習うことは、たいてい小学校で習ったことの延長(えんちょう)線上(せんじょう)にあります。中学で勉強できるかどうかは、小学生のうちに覚(おぼ)えておくべきだったことをどれだけマスターできているかにかかっているということです。特に国語・算数は重要(じゅうよう)です。次のことを復習してください。国語は、漢字です。教科書の漢字はもちろん、漢検の練習がメインです。最初(さいしょ)はひたすら書いて覚えます。夏以降は過去問をやって、点数を伸ばしていきます。算数は、とにかく計算です。「正確(せいかく)に素早(すばや)く計算する力」です。そのためには、たくさん計算問題を解くことが一番で、近道はありません。でも、ただひたすら計算ではあきます。まず、目標(もくひょう)クリアタイムを設定(せってい)しましょう。何分何秒で以内にクリアしようという時間のことです。計算ピラミッドの復習や100マス計算などでやってみましょう。

ところで、成績のよい中学生はどんな勉強をしているか知りたいですよね。

中学校の勉強は、とにかく授業のスピードが速く、内容も難しくなります。ある調査では、「中学では小学校のときと比べて授業のスピードが速くなったと思いますか?」という質問に72.5%が「はい」と回答し、「授業内容が難しくなったと思いますか?」の質問に90.3%が「はい」と回答しました。そして部活や習い事、そして塾が加(くわ)わるとたいへんいそがしくなるのが中学生です。このようにさまざまなことと両立しながら、きちんと勉強していくためにも、しっかりと基礎(きそ)を固め、効率(こうりつ)のよい上手な勉強のやり方を身につけておく必要(ひつよう)があります。でも、「上手な勉強のやり方がわからない」という生徒は多いのです。よい成績をキープしている生徒の多くは、以下(いか)のことが目立ちます。

★成績アップにつながる重要ポイントにしぼって勉強する。

(短い勉強時間の中では、教科書の太字や先生が大事だと指摘(してき)した内容を中心にしっかり理解する)

★マル付けをした後に解き方や考え方を確(たし)かめる。

(成績のよい生徒に多く見られるのが、マル付けした後そのまま放置(ほうち)しないことで、特にまちがえた問題に必要だった解き方や考え方を確認(かくにん)することはとても重要)

★わからなくなったら前の単元(たんげん)にさかのぼる。そして質問(しつもん)をする。

(どうしても忘れたり、わからなくなったりすることがあります。その時は迷(まよ)わず前に習ったところにもどる。基礎を理解する手間をおしまないことが大事で、それでもだめなら、塾の先生に質問する)