志望校の決め方について(中3生:塾だより9-10月号)

 中3生のみなさん、充実した夏期講習を過ごせましたか? これを読んでいるころは多くの中学校で期末テストが終わったころなのではないかと思います。そして、いよいよ志望校を決めていく時期になってきます。ところで、みなさんは夏休み中にいくつかの高校見学や体験授業に参加したと思います。これから、参加する予定だという人もいるかもしれません。みなさんは、何のために高校見学などに参加したのでしょうか? それは、志望校を決めるために、情報を集めるということなのだと思います。例えば、高校への通学経路を確認したり、高校の施設を見学したり、雰囲気を見たり、部活動の様子を見たりすることなどです。

 では、実際に志望校はどのように決定するのでしょうか。それについて、お話ししますので参考にしてください。

1.どのように決めるのか。

志望校を決める際には、一般的に、「自分の特技や好きなことが生かせる高校、または将来の職業につながる高校を選びなさい」といわれますが、実際はまだ、将来どんな職業に就きたいかを明確にもっている人は少ないと思います。では、どう決めていくのか。

①通学できる範囲にあるか。

例えば、通学に2時間かかる場合、部活動で朝練が7時からあるとなると5時に家を出なければなりません。放課後も6時まで部活があれば、帰宅時間は9時ごろになります。そうなると毎日家にいる時間は8時間ほどになるので、志望校としては避けた方が良いと思います。もちろん、部活をやらないということであれば、通学時間が多少長くなっても通学圏内になりえます。目安としては、通学時間が1時間以内ぐらいの高校がよいと思います。

②どんなことが学べるか。

高校卒業後、大学進学を希望している場合は、その高校の卒業生がどんな大学に合格しているか、そのために、どんなコースが設定されているかや、どのような進学指導をしているのかなどを確認しておきましょう。例えば、看護師を目指していないのに幕張総合高校の看護科を選択するということはしませんよね。自分が学びたいことが学べる高校を選択しましょう。

③学校行事や部活はどんなものがあるか。

充実した高校生活を送るためには、学校行事は大切なものだと思います。文化祭や体育祭、修学旅行などどのように行われているか、またどのような部があり、どのような活動をしているのかなどパンフレットや各高校のホームページなどを使って調べておきましょう。

④どんな設備があるのか。

設備で高校を選ぶという人は少ないとは思いますが、以前に泳げないからプールのない高校を受験した生徒がいました。設備についての興味は人によって異なるとは思いますが、図書館やパソコン室、体育館、食堂など何か気になる部分があれば、しっかりと調べておきましょう。

⑤自分の学力にあっているか。

ときどき、自分の学力より下の高校を選ぼうとする生徒がいます。理由は、高校では勉強で楽がしたいということです。大学に進学しないのであればそれでも良いかもしれません。大学進学を希望しているのであれば、高校でも成長しなければいけません。そのためにも、授業を受けて「何か物足りない」と感じる高校よりも、自分が思うより少し難しめの授業をしてもらえる高校の方がきっと成長できるはずです。自分が成長できると思える高校を選びましょう。

①から⑤までの条件で自分の希望をすべて満たしている高校があれば理想的ですが、それはなかなか難しいことなので、実際は自分がどの条件を優先して志望校を選ぶかということになると思います。ですから、迷うこともあると思います。そんなときは、塾の担任の先生に相談してみましょう。きっとよいアドバイスをしてくれるはずです。

2.いつまでに決めるのか。

私立高校は、併願推薦などの制度を利用する場合は、11月に中学校で行われる三者面談までに決めておく必要があります。公立高校は12月中には決めておきましょう。公立高校の場合は願書を出した後も変更期間があるので、それを利用すると2月中旬ということにはなりますが、あまりお勧めはできません。まだ時間はありますが、あわてないように期末テスト後にじっくりと考えて志望校を決定しておきましょう。

そして、最後にまだ入試までには時間はあります。今の成績よりも高いレベルの高校を目標に、「必ず合格するぞ」という意気込みで、入試まで頑張り切りましょう。志望校の決定以外でも何か困ったことがあれば、遠慮せずに千葉進研のあなたの担任の先生に相談しましょう。