受験生の夏の成功は、夏が始まる「前」に決まる(中学生3:塾だより7-8月号)

中3生の皆さんへ
受験生の夏の成功は、
夏が始まる「前」に決まる

 矛盾したタイトルだが、夏になる「前」、特に夏期講習が始まる「前」が受験生にとって大事な時期である。

「夏は受験の天王山」なんだから、夏休み中は(特に部活動の最後の大会を終えた後は)みんな勉強して当然だ。

 

だからこそ、夏期講習が始まる「前」に注目してほしい。中学や市によって多少違いがあるが、夏休みが始まってから夏期講習が始まるまでに微妙に空白の期間がある。

空白の期間が短い中学であっても、大体7月中旬に給食が終了して早帰りの日が発生するから、講習前の空白の期間がある程度存在すると思う。

講習前に「貯金」を作ることで、計画的に夏休み・夏期講習を送ってほしい。

具体的に何をすべきか?

 まず講習初日にある教科の宿題。もしかすると、普段は直前に慌てて宿題をやっているかもしれないが、今回は余裕を持って前倒しで取り組もう。

 

あと、前期期末試験の場合は夏休み前に試験範囲が発表される中学が多いから、講習前の空白の期間にワークを解き始める。

もしワークを解き始めてみて結果的にあまり進まなかったとしても、意味はあると思う。「試験本番に向けて、もっとペースを上げて準備しないといけない」と気づくことができる。

8月下旬になってからワークを開く人とは、大きな差が生まれる。

 

 中3の場合、塾の課題「夏期プリント」(※)もある。講習自体が始まる前にいかに「貯金」を作るかが理想的な夏休みへのカギとなる。「夏休み初日が部活の総体なんですけど~」という声が聞こえてくるが、講習前の空白の期間が全くないわけではないと思うから、スキマ時間を見つけて少しずつ進めていってほしい。

 

 もちろん、夏休み中に夜更かしせずに規則正しい生活を送るのが大事であることは言うまでもない。

だからと言って、受験生に向かって「毎朝、近所のラジオ体操に参加しよう~」みたいなアドバイスを言うつもりはない。夏休みを計画的に送るカギは、講習前の数日間にある。

 

 

…以上のアドバイスは、「塾だより」が実際に教室で配布されてから数日経過すると効力を失ってしまうような内容だが…気にしないことにする。

とにかく、中3生の夏期講習は日数が多いから体力勝負になる。

多くの中3生にとって、部活動の引退までいかに辛抱していくか、そして8月末まで走り切れるかどうか、これが大きな課題になる。だからこそ、夏期講習が始まる前の空白期間を利用し、一歩リードを取ることをお勧めしたい。

(※「夏期プリント」は一部の教室では実施しません。)

 

 

(藤田先生)