夏までの大変な期間をどう乗り越えるか(中3:塾だより5-6月号)

現在から夏までが体力的にキツイ時期

現在,あなたは体力的にキツイ時期を送っているかもしれない。部活動や学校行事でヘトヘトになる日が多いかもしれない。ただ、部活動で忙しい塾生はそういう忙しさが夏の大会まで(7月下旬まで? 強い部活は8月まで?)続いてしまうので、忙しさを言い訳にせず黙々と勉強を続ける精神力が必要である。…ということを口で言うのは簡単だが、なかなか思い通りに勉強が進まない塾生がいるだろう。

特に、まだ志望校を決定していない人は、勉強へのモチベーションが上がりにくく、しまいには「なぜ勉強をしなければならないのだろうか」と思って勉強する手が止まってしまうことが多いかもしれない。もちろん、勉強する目的は「将来の職業を決定するため」とか「生きる力を身につけるため」とかいくらでも挙げられるが、中3の今を生きる塾生たちにとってこれらの目的はピンと来ないだろう。

そこで、勉強へのモチベーションを上げる方法の一つとして「志望校を決めてしまう」ことが挙げられる。

志望校を決定する時期

志望校は早めに決めた方がいい。歴代の塾生たちのことを思い出してみると、中3の年度頭の時点ですでに決まっていた人もいれば、夏の学校説明会で志望校を決めた人、秋になってから決めた人もいる。人それぞれだ。

しかし、勉強のモチベーションを上げたい受験生には、今のうちに志望校について考えることをおススメする。受験校を完全に確定する必要はない。「コレ!」という高校を決めておけば良い。

私は塾の先生として、多くの学習内容に楽しさが含まれていると思っている。どの教科にも面白いと思えるポイントが数多くある。しかし、多くの中学生にとって勉強は、特に受験勉強はどうしても苦痛や困難が伴う。早めに志望校を決めておけば、辛いときでもグッと我慢して勉強を続けることが出来る。私は今まで、色んな時期に色んな塾生から「受験勉強辛い」と愚痴(ぐち)を言われたことがある。それでも、これまで多くの塾生たちが最後まで頑張ることが出来たのは、周りに仲間がいたから、そして「志望校は譲れない」という強い思いがあったからだと思う。

高校入試を終えた元塾生たちとの再会

かつて千葉進研に通っていた現役高校生が塾に来ることがたまにある。そして、元塾生たちが受験生を激励することもある。元塾生たちが語る言葉全てがリアルな体験談であり、受験生にとって大変参考になる。久しぶりに帰ってきた元教え子が説得力のある言葉で受験生に語る姿を見ると、私は嬉しい気持ち、そして「ありがとう」という気持ちになる。立派になったねえと感慨にひたる…は言い過ぎかもしれないが、元塾生たちは「この間まで受験生」だったから、私よりも言葉に力があると思う。あと、元塾生に会う機会がなくても、身近にちょっと年上の高校生がいたら参考になる。兄や姉がいなくても、親戚・昨年度までお世話になった中学の先輩・近所のお兄さんお姉さんなど、身近に色んな方々がいると思う。

最後に ~「志望校への熱い思い」だけでは上手くいかない~

ここまで前向きな内容を述べてきたが、いくら志望校への思いが強くても学力や内申点が足りなければ挑戦できないことは言うまでもない。メンタルや精神論の前に、確かな学力と内申点。賢明な受験生たちは、すでに次の模試や定期試験に向けて準備を始めている。これは誇張ではなく、すでに見えないところで努力している人が確実にいる。例えば、塾内模試の解き直し。まだやっていなければ今すぐやる。普段から私の授業を受けている人たちは「また模試の解き直しの話ですか~」と思っているかもしれないが、古代ギリシャのある数学者がかつて「学問に王道なし」と言ったそうだ。あなたたちには当たり前なこと、基本的な勉強を大事にしてほしい。その時期に合った受験生向けのメニューや課題は必ず塾の方で用意しているので、だからこそ皆さんには基本的な勉強を愚直(ぐちょく)に頑張ってほしい。