期末テストのために!(中学生:塾だより7-8月号)

やる気のあるうちに勉強しよう
(成績を上げる勉強で大切なのは、復習の「タイミング」)

6月の前期中間テストが終了し、成績が出ました。どうですか? 予想通りの結果でしたか? 良かった人もそうでなかった人も、夏休みの勉強がもうすぐ始まります。
さて、中間テスト後の勉強というのは、部活(総体が近いので激しくなってきます)が大変で、勉強どころではなくなってしまう人が多いです。またコロナ禍で自由時間は増えたが、どう勉強したらよいかがわからない人もいます。そこで勉強計画を作り、自分にあった勉強を始めましょう。まずは「復習」です。勉強した内容が、まだ頭に残っているうちに振り返ってみましょう。でも注意点があります。


それは「復習は1回でカンペキにしようとしてはいけない」ということです。
まじめな生徒がよくハマってしまうことは、「1回目でカンペキにしようとする」ということ。おそらく、「やったのに覚えていない」ということに対して、ムズムズ・イライラしてしまうからでしょう。


1回の復習で、完璧になるはずがない。「う~ん、まだ覚えきれていないな」くらいがちょうどよいのです。そしたら、また復習をするようになります。
大切なのは、復習の回数です。「1回目は、8割でOK」という感覚でいいのです。1回目で完璧にしようとしたら、驚くほど時間がかかってしまいます。時間をかければかけるほど習得率の伸びは小さくなっていきます。8割までの時間と、そこから10割までの時間は、ほぼ同じくらいなのです。(ケアレスミスはなかなか少なくなりません。)

復習にもある「ゴールデンタイム」
テレビ番組では、視聴率の良い時間は夜7時~11時、お肌の場合は、夜10時~深夜2時の時間の睡眠は細胞の代謝をうながしやすいと言われています。ドイツの心理学者エビングハウスが100年前に研究していた有名な「忘却曲線」というものがあります。それによると、単純な暗記ものは復習しないと、覚えた20分後に約42%を忘れ、1時間後では44%覚えていて、1日後には約74%忘れてしまう(26%覚えている)というのです。6日後には約24%、1ヶ月後では約21%しか覚えていません。


授業で習ったことを「覚えておける人」と「すぐ忘れてしまう人」の違いは「復習」をいつやるか、ということなのです。上記のとおり、記憶したものは完全に忘れてしまうのではなく、「思い出せない」状態になっているだけなのです。2回・3回と覚えなおすと、「ああーアレね、そうだったねー」とそれを頼りにどんどん忘れるスピードが遅くなるのです。でも1ヶ月も経つ(約21%の記憶になる)と思い出せなくなってしまうので、1ヶ月もほったらかしにしてはいけません。
では、どのタイミングに復習をすればよいか。よく言われるのは、「1日後、その1週間後、その2週間後、その1ヶ月後」でもこれは、なかなかできないでしょう。
そこで、いつもの勉強時間のパターンを見直します。塾(学校授業)の当日(翌日)⇒土・日(絶対必要)⇒授業前日(当日)(ノートや宿題の見直し)などはどうでしょう。勉強する日を変えるだけです。


7月から8月は、長い夏休みです。塾では夏期講習が始まります。勉強に有効な時間はたっぷりあります。7月までの学校の授業・塾の授業をしっかり見直しをしましょう。講習期間は、各学年で異なります。予定表や時間割をみて、勉強計画(いつ・どの教科をやるか)をしっかり決めるのです。学校の宿題もいつやるか(早い方がよい)を決め、余裕をもった夏休みにしましょう。塾では、講習の終わりあたりから始まる、「期末テスト対策」があります。それを有効にするためにテストの復習を今日から、今この瞬間から、始めてみましょう。