夏休みを計画的に過ごすカギ(中学生:塾だより7-8月号)
カギは、夏期講習「前」
夏休み時間の使い方についてアドバイスしようとしたが、実は勝負のカギは夏期講習が始まる「前」であることにふと気づいた。中学や市によって多少違いがあるが、多くの中学では7月17日から夏休みが始まる。教室ごとに夏期講習の開始日は違うが、夏休みが始まってから講習が始まるまでに微妙に空白の期間がある。講習前に「貯金」を作ることで、計画的に夏休み・夏期講習を送ってほしい。
具体的に何をすべきか? まず講習初日にある教科の宿題。もしかすると、普段は直前に慌てて宿題をやっているかもしれないが、余裕をもって前倒ししてやる。あと、前期期末試験の場合は夏休み前に試験範囲が発表される中学が多いから、講習前の空白の期間にワークを解き始める。もしワークを解き始めてみて結果的にあまり進まなかったとしても、意味はあると思う。「試験本番に向けて、もっとペースを上げて準備しないといけない」と気づくことができる。8月下旬になってからワークを開く人とは、大きな差が生まれる。
中3の場合、塾の課題「夏期プリント」もある。講習自体が始まる前にいかに「貯金」を作るかが理想的な夏休みへのカギとなる。「夏休み初日が部活の総体なんですけど~」という声が聞こえてくるが、講習前の空白の期間が全くないわけではないと思うから、スキマ時間を見つけて少しずつ進めていってほしい。
もちろん、夏休み中に夜更かしせずに規則正しい生活を送るのが大事であることは言うまでもない。だからと言って、中学生に対して「毎朝、近所のラジオ体操に参加しよう~」みたいなアドバイスを言うつもりはない。夏休みを計画的に送るカギは、講習前の数日間にある。
・・・陸上の日本選手権の男子100m走で優勝した選手の素晴らしいスタートダッシュをたまたまテレビで見て、以上の文章を書こうと思いついた。そもそも、夏休みや夏期講習は長いので、短距離走よりもマラソンにたとえた方が良かったかもしれない。特に中3生は日数が多いから、体力勝負になる。多くの中3生にとって、部活動の引退までいかに辛抱していくか、そして8月末まで走り切れるかどうか、これが大きな課題になる(結局、最初と最後で言っていることが全然違う…)。