小学生のうちに、できるようにしたいこと(小学生:塾だより5-6月号)
小学生のみなさんはGWが明けて少しすると、計算コンクールがありますね。練習プリントをもらって一生けん命練習してくれていると思います。今、みなさんは千葉進研で色々な勉強をしています。それらの知識は中学校で勉強していくための基礎になるとても大事なものです。しかし重要なのはそれだけではありません。小学生のうちに「正しい勉強のやり方」を身につけると、中学・高校・大学、さらには働くようになってからも役に立ちます。つまり、今みなさんは「色々な知識」だけでなく「正しい勉強のやり方」も勉強している最中なのです。もちろん人それぞれ合うやり方・合わないやり方にちがいがあるとは思いますが、今回は、自分にあったやり方を見つけるためのヒントをいくつかしょうかいしたいと思います。
①単語や語句を覚える時はまず手を動かそう。
ふだんの漢字練習などで分かっている人も多いとは思いますが、何かを覚える時にはとりあえず手を動かして書いてみるのが一番です。さらに、自分の家など他の人に迷惑がかからない状況ならば、声に出してみましょう。手・口・耳なるべく体のたくさんの部分を使うと覚えやすくなります。このやり方は算数などの文章題を解くときにもおすすめです。文章が上手に音読できるようになるということは、文の中にある一つ一つの言葉の関係が分かるようになるということなので、「文中の数字を使ってどのように計算すれば良いか」を見つけるのが上手になっていきます。
②練習の仕方を工夫しよう。
みなさんが漢字などを練習しているときに、同じ漢字を連続して書いていませんか? もちろんそれでもある程度は効果があるとは思いますが、同じ漢字を連続して書くと、「本当にその漢字が書けるか」ではなくて「さっき書いた漢字がまた書けるか」になってしまいます。書こうとしている漢字がすぐ近くに書いてあるので無意識のうちに見てしまい、時間が空くとすぐに忘れてしまうのです。例えば10個の漢字を5回ずつ練習するときには、「同じ漢字を連続で5回書く×10」ではなくて、「10個の漢字を1回ずつ書く×5セット」にしてみるといいかもしれません。一生けん命練習しているつもりでもいつも小テストのときに忘れてしまうという人は、やり方を変えてみると良いでしょう。
③算数は「途中式」と「見直し」が何より大事!
計算などをしている時に、「暗算で計算していきなり答えを書いた方が頭が良さそう」と思っている人がいるかもしれませんが、それは大きなまちがいです。計算でまちがった時に、どこでミスをしたのかを確認できないと次に生かすことができません。途中式をしっかり書いてどこでまちがったのかを見直すことで、自分の弱点が見えてきます。「暗算でもできるけど、ここはミスしやすい所だからあえてていねいに書こう」なんて考えながら計算できるようになると、自分の中での省くべきところと書くべきところが分かってきて、計算がどんどん上達していきます。
また、文章題で分からなかったときに、解説を見ながら式や計算を写してくる人が多く見られますが、せっかく見直しするのだからもう少し工夫してみましょう。答えを見ながらノートに式を写すと、何か分かったような気になってしまいがちです。正しい式と答えが書いてあるので当たり前ですよね。ただ「分かった(ような気がする)」と「自分一人の力でできる」は別ものです。ですから、解説を見たらそのまま書いてあることをノートに写すのではなく、答えをいったん閉じてもう一度問題をやってみましょう。それできちんと解けて初めて、その問題は自分のものになったと言えます。そうやって「できる問題」をどんどん自分の中に集めていくことで算数・数学は上達していきます。そういった意味では、数学も実は暗記科目と言えるかもしれません。模試などで出てくる難しい問題も、実は基礎的な問題のやり方をアレンジしたり組み合わせたりして解くものがほとんどで、一からやり方を考えなければいけない問題なんて実はそうそうないのです。
せっかく勉強するのだから、できるようになった方がいいですよね。今まではただなんとなくやっていたものを、少しやり方を変えるだけで、少し手間をかけるだけで、ちがってくるかもしれません。なかなか成績が上がらなくてなやんでいる人は、今までの勉強のやり方を少しだけでも見直してみてはいかがでしょうか。
(菱谷先生)
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