ミスと向き合う(中学生:塾だより5-6月号)

「今回はミスが多くて〇点損した」「本当はもっととれていた」

たまにこういう言葉が聞こえてきます。確かにミスで失点するのは悔しいことですね。完全にミスをなくすことはなかなか難しいことかもしれませんが、減らす努力は大切なことです。受験本番で悔しい思いをしないためにも、特に普段ミスが多いと感じている人は、少しミスについて考えてみませんか。

ミスを減らすには、普段の勉強から注意する必要があります。本番いつもより気をつけて慎重にやればなんとかなるというものではありません。そもそも本番で練習と違うことをしようというのは無理があります。(なんのための練習かわかりませんね。)また、「本番特に気を付ければよい」というような集中力・精神力だよりになるのも危険です。本番は緊張しているかもしれませんし、不安やあせりもあるかもしれません。ですからミスを少なくするための具体的な工夫を考えて習慣化しておく必要があります。例えば、問題を読み飛ばす・答え方を間違えるといったミスをするなら、何を聞かれているか印をつけるようにしておくとか、計算の過程でミスがあるなら、必要な途中式を省略しないようにするといったようなことです。自分がどういうミスをしやすいかによって対処は変わってくるでしょう。まずは自分のミスの傾向を知るために、どのようにミスしているかチェックしてみてください。間違いを見返すことを大切にしましょう。普段間違い直しをしっかりやれとしつこく言われていることと思います。正解を知ることも重要ですが、間違い方の確認も同時に重要なのです。

ミスを減らすには練習量も大事です。何度も繰り返し練習することで問題を解くスピードもあがり、より正確に解けるようになっていくでしょう。できれば時間を計りながら演習してみましょう。試験のときは時間制限があるのですから、普段から時間の意識をもって勉強しましょう。だらだら勉強してしまうのも防げるかもしれませんよ。

また、問題を正確に解きたいならやはりしっかりした知識が必要です。そもそもミスだと思っているその間違いは本当にミスでしょうか。簡単な間違い方だからといってミスだとは限りません。正しい理解が不足していることが原因かもしれません。そのように感じたら必ず質問するなどして解決しておきましょう。

「ミスも実力のうち」。普段からていねいな勉強を心がけて、ミスのない答案を目指していきましょう。