「模試」を楽しむ(小学生:塾だより3-4月号)

「塾内模擬試験」より

塾(じゅく)にかよっているとさけられないのが、私、「もし」でございます。

正式な名は、塾内 模擬試験(じゅくない もぎしけん)と申します。

いってしまうとみなさんにきらわれてしまうので、あまり正体は明かしたくはないんですが、はやい話が…、テストでございます。あ、ちょっと待ってくださいな! もう少しだけ、私の話につきあってはもらえないでしょうか。「テスト」ってだけできらってしまうのは、「じんしゅさべつ」ってもんですよ。

なんだって? お前は人間じゃない? いやぁ、そのとおりです。一本取られたな! たいそうかしこいお子さんだ!! そんなら、やっぱテストは受けるべきです。「かしこい子にはテストを受けさせよ」って格言があるでしょう?

え、ない? 「かわいい子には旅をさせよ」だって? いやいや、かしこいだけじゃなくて、なかなかのものしりだ! これはテストをきらう必要(ひつよう)はぜんぜんなさそうですね。

もともと、私「もし」はあなたと他の人と比(くら)べるためにあるものではありません。あなた自身ががんばってきたことを、あなた自身に教えてくれるものです。「偏差値(へんさち)」っていうちょっと悪者みたいな名前の数字が、模試の結果(けっか)表には書かれてます。これは、あなたの学力のレベルをあらわす数字です。あなたの日ごろのレベル上げ(学習)が上手(うま)くいっていると、この数が増えていきます。ゲームでキャラのレベルが上がるとうれしいですよね。結果、覚醒(かくせい)してレアキャラ並みに強くなることもあります! 力がついてきてだれかと勝負したくなったら、もちろんバトルも楽しめます。このレベル上げはかんたんではありませんが、本気で攻略(こうりゃく)する価値(かち)が十分にあります。ふつうのゲームとはちがい、あなたのリアルな人生をかえる可能性(かのうせい)があるからです。

習い事には発表会や試合があるでしょう。「もし」は、塾にとって試合や発表会にあたります。あなたたちの日ごろの努力(どりょく)を結果としてしめす「はれぶたい」です。十分な準備(じゅんび)をしていけば、あなたはかんたんに「むかしのあなた」に勝つことができます。それを成長(せいちょう)と呼(よ)ぶのです。ゲームのキャラのレベルを上げても、なかなかまわりの人はほめてくれないかもしれない。でも、「もし」でのレベルを上げられたら、きっとご家族もほめてくれます。何よりあなた自身が、自分の成長に気づいて自分を少し好(す)きになれますよ。

みなさんとは年4回お会いできます。えー、多い!とか思わないでください。成長するチャンスが4回もあると思って、この最高(さいこう)最強(さいきょう)のレベル上げにぜひ挑戦(ちょうせん)してみてください。